●昨年の「蝶々夫人」に続いて、今秋の全国共同制作プロジェクトではプッチーニの「トスカ」がとりあげられる。新潟、東京、金沢、魚津、沖縄の全国5都市6公演で上演されるということで、東京では東京芸術劇場で開催。最大の話題は、演出がカンヌ国際映画祭審査員特別大賞グランプリを受賞するなど国際的に高く評価される映画監督の河瀨直美であること。オペラ初挑戦。思い切った読み替え演出がされるようで、舞台はローマではなく、古代日本なのだとか(弥生時代らしい)。そこまで時代を遡ると、いったいなにが存在してなにが存在しないのか(農耕は? 集落は? 道具はどこまであるの?)、まるでわからないが、確実に銃は存在しなかったわけで、終幕の「空砲のトリック」はどう表現されるんだろう。ワクワク。この時代の武器ってなに?
●で、登場人物も古代日本風(?)になっていて、トス香とかカバラ導師・万里生とか須賀ルピオ(スカルピア)なんすよ。ほかにアンジェロッ太とかスポレッ太もいて、のび太もいてもおかしくない勢い。しかし、このタイプのネーミングは一昨年の野田秀樹版「フィガロの結婚」でもフィガ郎とかスザ女(スザンナ)があったっけ。マルチェ里奈とかバルバ里奈とかもいた。どうしても男子は「~太」、女子は「~里奈」が多めになりそう。
●この調子で行くと、いずれメシアンの「アッシ寺のフランチェスコ和尚」とかが上演されるのではないか(んなわけない)。
June 6, 2017