July 21, 2017

パチューカへ、本田圭佑

メキシコ●近年のサッカー選手の移籍のなかで、最大のサプライズ。本田圭佑がACミランからメキシコの名門パチューカへ。これはまったく予想できない結末だった。ミラン在籍中は何度も移籍のウワサが出ながらも、結局は契約を満了してしまったので、本田獲得のための移籍金はゼロ(これはミランの前に所属したCSKAモスクワを離れるときと同パターン)。つまり、どこのクラブでも無料で本田を獲得できる状態になっていた。ミランでの最後のシーズンはほんのわずかしか試合に出られず、31歳を迎えることに。
●いろんな選択肢があったようだが、自分はこんなふうに予想していた。たぶん、ベストのシナリオはイングランドのプレミアリーグの下位のクラブ。プレミアだったらどのクラブでも本田のサラリーは払えるだろうし、リーグ自体のレベルはイタリアより上になる一方、下位のチームならポジションは奪えるんじゃないか……。いや、でも奪えないかもしれない。本田はきっとワールドカップ2018ロシア大会が終わったら引退するつもりだろうから、移籍先でも試合に出られないとキャリアの最後の2年でなにも残せないことになりかねない。それは絶対に避けたいはず。かといって欧州のマイナーなリーグへ行くと、レベルを落とした感がストレートに出てしまう。そうなると、中国かアメリカ、ひょっとして中東もありうるんじゃないか……?
●想像できるのはせいぜいそこまで。よもやメキシコとは。しかしなるほどとも思うのは、メキシコは国内リーグの経営がしっかりしているらしいという点。代表チームがまずまずの強国でありながら選手の多くが国内クラブでプレイしているという珍しい国だ。背番号は2、というか「02」というのが風変わり。そして2番といえばサイドバック。代表での4番は一般的にはセンターバックの数字だし、どうしてそんな変わった数字を好むんだろうか。
●これで本田の海外でのクラブは4つめ。オランダのVVVフェンロ、ロシアのCSKAモスクワ、イタリアのACミラン、メキシコのパチューカ。特徴的なのはひとつのクラブに意外と長く在籍しているところか。特にロシアではなんども出たがっていたはずなのに移籍交渉がうまくいかず、契約切れの4シーズン目までプレイすることになってしまった。スター選手の割にはローカルなリーグで長く過ごしてきている。ミランでの最後のシーズンを除けば、どのチームでもコンスタントに試合に出場しているのが立派。本来はサイドよりも中央が似合う選手だと思うが、パチューカではどうなるだろうか。

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