●さて、ワールドカップ2018最終予選であるが、残すところあと2試合。いよいよ31日、今週木曜日にホームのオーストラリア戦が行われる。すでに何度か書いているように、今回の最終予選は序盤が比較的戦いやすく、最後の2試合がキツいという「先行逃げ切り」型のスケジュールが組まれていた(なんだか最終予選は毎回そうなっているような気もするんだけど)。そして、今週、ホームでのオーストラリア戦、9月6日には難関、アウェイでのサウジアラビア戦が待つ。
●ニッポンは現時点でなんとか1位を確保して勝点17。2位と3位のサウジアラビアとオーストラリアはともに勝点16。楽観的な言い方をすれば「ニッポンは2試合のうち、どちらかで勝てば2位以内で出場決定」。しかし、残り2試合を見ると、サウジアラビアはアウェイのUAE戦とホームの日本戦、オーストラリアはアウェイの日本戦とホームのタイ戦と続く。つまり、対戦相手を巡る事情は3か国でだいぶ違っていて、ニッポンが「ガチの」2試合を残すのに対して、サウジとオーストラリアは下位の相手との試合がひとつずつ残っている。特にオーストラリアにとってホームのタイ戦は、「もっとも勝点3が見込める」試合だろう。
●オーストラリアの立場になって考えると、次の日本戦で勝点0になってしまうと、2位確保がかなり厳しくなる。というのもその場合、最終節でサウジアラビアはすでに大会出場を決めた後のニッポンとホームで戦える。しかも(サウジアラビアがUAEに勝点を落としていなければ)彼らは引き分けでもオーケーという状況になってしまう。一方、日本戦で引き分けた場合、オーストラリアは一気に楽な展開になる。なぜなら、タイ戦に勝つ可能性がきわめて高いので最終的にオーストラリアは勝点20を見込める。一方サウジとニッポンは最終節で(サウジがUAEに勝つという前提で)サウジ19vsニッポン18でつぶし合うのだから、オーストラリアはタイに勝った時点で2位以内を確保してW杯出場権を獲得する。勝てばそれに越したことはないが、引分けでもほぼ無問題、負けると一気に厄介になるという「絶対に負けられない戦い」が彼らにとっての日本戦。監督の考え方が戦術に現れやすい状況だと思う。
●ただ、ひとつモヤッとするのは残り2節、同時キックオフじゃないんすよね。次節、サウジアラビアは一日前にUEAと試合をするので、ニッポンとオーストラリアはその結果を確かめてから試合ができる。最終節もキックオフ時間はバラバラで、他の試合の結果が出た後でサウジアラビアとニッポンが戦う。少しニッポンは得をしている。あまりにも時差が大きいのでしょうがないのかなとも思うけど、イランや韓国が属するグループAでは最終節は同時キックオフになってるんすよね。このあたりの仕組みはどうやって決まってるのか、不思議。
August 28, 2017