●14日は東京芸術劇場で読響の記者懇談会。事前の案内では、今年4月に首席客演指揮者に就任したコルネリウス・マイスターと、新たに関係が深まる山田和樹さんが登壇すると書かれていて、山田和樹さんにはどういうタイトルが付くんだろう?と思っていたら、なんと、2018年から首席客演指揮者に就任するのだとか。つまり首席客演指揮者がふたりになる! ダブル首席客演指揮者体制という意外な展開に。読響の津村浩事務局長とともに並んで登場。
●山田和樹さん「すでに日本フィルで正指揮者を務めているので、在京オーケストラのふたつのポストを兼務させていただくことになった。喜びとプレッシャーを感じている。学生の頃に読響のリハーサルをなんども見学させていただく機会があり、多くを学んだ。そのオーケストラの指揮台に立てることになったのは本当に光栄なこと。読響の特徴を一言でいえばパワフル。特に低弦の響きはヨーロッパでもなかなか聴けない」
●コルネリウス・マイスター「読響とは最初の共演でアルプス交響曲、今回はベートーヴェンの田園、そしてマーラーの交響曲第3番といったように自然をテーマにした曲を取り上げてきた。音楽の背後にある感情や自然、人間性をとらえることが大切。世の中に正確に演奏できるオーケストラはたくさんあるが、作品の本質にまで迫れるところは多くない。読響はそれが可能なオーケストラ」
●で、山田和樹指揮読響の2018年シーズンのプログラムだが、少し先の2019年1月に3つのプログラムが組まれている。名曲シリーズではサン=サーンスの「オルガン付き」(前半に演奏する)とレスピーギの「ローマの祭」他を組み合わせた「祝祭」プロ、土日マチネーではリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」にラヴェルを組み合わせた「色彩」プロ、定期演奏会では諸井三郎「交響的断章」と藤倉大のピアノ協奏曲第3番(日本初演)、ワーグナーの「パルジファル」第1幕への前奏曲、スクリャービンの交響曲第4番「法悦の詩」という「快楽」プロと、三者三様。「読響では2週間で集中的に3つのプログラムを組まなければならないので、企画力が鍛えられる」とおっしゃるのだが、これは楽しみ。
September 16, 2017