●香川vs大迫の日本人対決を期待しつつ週末のブンデスリーガ、ドルトムント対ケルンをDAZNのハイライトで見たら(香川は出場せず、大迫のみ先発)、1試合のなかで2度もビデオ判定からゴールが生まれる場面があった。前半アディショナルタイム、コーナーキックからの競り合いで、ケルンのキーパーがファンブルし、ドルトムントの選手がこれを押し込んでゴールするも、主審はファウルの笛を吹いてノーゴールと判定した。ところがビデオ・アシスタント・レフェリーによって映像が確認され、ゴールが認められることに。さらに後半にもビデオ判定でドルトムントにPKが与えられるシーンがあった。試合は5対0でドルトムントが圧勝。こういうのって、主審の気分はどうなんすかね。「ビデオ判定がなかったら誤審していた」って言われてるようなもので、なんだか凹みそう。
●とはいえ、ビデオ判定の導入は英断だと思う。なにしろ、生身の人間の審判が一瞬ですべてを判断しなければいけないのに対し、映像を見る視聴者たちはいろんなアングルからくりかえしその場面をスロー再生できるという、恐ろしく非対称な状況にあったわけで、これまで審判vs視聴者の戦い(?)は圧倒的に後者が有利だった。この状態で審判が誤審を非難されるのはあまりに不条理というもの。で、どんな状況でビデオ判定が導入されるのかと思ったら、ブンデスリーガの日本語サイトにちゃんと導入基準が掲載されていた。基本はゴールシーン、レッドカード、PKにかかわるプレイと、カードを与える際の選手の取り違え防止が対象。
●ケルンは最初のビデオ判定を巡って激しく抗議をしていた。ビデオ判定そのものに異論があるわけではなく、ボールがゴールラインを割る前に主審が笛を吹いてしまったのでその時点で選手たちは動きを止めてしまった、それなのにビデオ判定後にゴールが認められるのはおかしいという理屈がある模様。今シーズンは実運用で問題点が洗い出されることになりそうだが、さっそく微妙なことになっている。これ、本当にうまくいくのだろうか。
September 20, 2017