●30日は東京オペラシティで松田華音ピアノ・リサイタル。プログラムはチャイコフスキー~リスト編の「エフゲニー・オネーギン」のポロネーズ、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」より10の小品、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」。第2弾アルバムリリース記念リサイタルということで、DGからの新譜に沿ったプログラム。6歳でモスクワに渡って以来、ずっとロシアで教育を受けてきたというだけあって、ロシア音楽プログラムは納得。日本語よりもロシア語のほうが達者なくらいなのだとか。華奢な外見とはうらはらにタフでエネルギッシュな音が出てくる。土の香りを漂わせながらも、まっすぐで質朴としたムソルグスキー。客席からの盛んなブラボーが印象的。
●アンコールの1曲目、「これはなんだろう、知らない曲だけど、だれの曲かも思い当たらないなあ……」と思ったら、ムソルグスキーの「古典様式による間奏曲」。これはだれのなんという曲か、先に知っていたほうが絶対に興味深く聴けた。妙などんくささがクセになりそうな曲。そしてアンコールがもう一曲。なんと、パッヘルベル(藤満健編曲)の「カノン」。ええっと……華音(かのん)のカノン。まさかのオチ。
October 31, 2017