●遅まきながらといった感じではあるが、アマゾンが定額制ストリーム音楽配信Amazon Music Unlimitedの国内提供を開始した。同種の配信サービスとしては、すでにApple Music、Google Play Music、Spotify、Naxos等があるわけだが、もうひとつ選択肢が増えた。料金プランはいろいろあるけど、シンプルに個人月額だと980円。料金はどのサービスも大差はないので、ここはあまり問題ではないはず。
●アマゾンといえばすでにプライム会員向けにオマケでついてくるPrime Musicというサービスがある。今回のAmazon Music Unlimitedはそれとは別のサービス。Prime Musicの楽曲数が「100万以上」と、他社のサービスに比べると極端に少なかったのに対して、Amazon Music Unlimitedは4000万以上の楽曲を配信する。
●じゃあ、その「4000万以上」ってのは多いのか少ないのか。サービスに加入しなくても検索するとどういう音源があるのかはわかるようなので、思いつくままにクラシックのアーティスト名を何人か入れて、どれくらいヒットするかをApple Musicと比較してみた。結論としては、現時点ではApple Musicの優位は揺らがないといったところ。中堅レーベルで差が出る感じ。
●今のところ、音源のタイトル数およびクラシックの新譜の分量と一覧性で、定額制ストリーム音楽配信ではApple Musicがファーストチョイスか。とはいえ、Appleにも弱点はあって、Windows版のiTunesはソフトウェアとしての作りが迷走気味。これに愛想をつかしてSpotifyなりGoogleなりAmazonなりに逃げるという人がいても十分理解できる。あと、クラシックのみでよければ、唯一メタデータの日本語対応ができているNaxosがあればいいという考え方もあるとは思う。どこと契約しようが、長年かけて築いたCDライブラリをはるかにしのぐ巨大ライブラリが一瞬で手に入ることには変わりはないわけで、これから聴く人には最高のパラダイス。
※ 明日の更新は夜のニッポンvsブラジル代表戦の後を予定しています。