amazon
January 18, 2018

Googleマップのタイムライン

Googleマップ●特に新しい機能ではないのだが、「未来に来た感」があるのが、Googleマップのタイムライン。よくできていて感心する。自分がいつどこにどうやって移動したかをすべて記録してくれるライフログで、Googleのアカウントにログインした状態のスマホなりタブレットなりを持ち歩いてれば勝手に機能する。「え、そんな機能あったの?」と思った方は、Googleマップのメニューからタイムラインを選べば表示される。
●だれもがGPS機能の付いた端末を持参して移動するこの時代、そりゃ移動履歴の記録くらいできて当然かもしれないが、このタイムラインは移動手段が徒歩なのか電車なのか自転車なのかバスなのか車なのかといったことも推測してくれるし、少し立ち寄ったお店なんかもかなりの精度で店名まで出してくる。スマホ等で写真を撮っていれば、写真まで移動履歴のなかに表示してくれて、「ああ、あのときはこうだったね」と思い出せる。複数の端末でGoogleアカウントにログインしていて、片方を家に置き、片方を持ち出したときでも、きちんと外出を記録してくれる(もし両方を別人が持って移動したらどうなるのかは知らない)。ああ、便利だ……いや、便利ってのとは少し違うか。
●過去何年もわたって自分がいつどこにいたかという情報を、すべてGoogleという企業に提供していることになる。気持ち悪いと思えば、ロケーション履歴をオフにすればいい。でも、そうはしないんすよ。それどころか、積極的にもっと正しい情報を提供したいという謎の欲望がわいてくる。ときどきGoogleが不確かな記録を補おうと「3日前のこの時間にいたのはこのお店?」みたいに尋ねてくるんだが、それに対して嬉々として正しい情報を教え込みたくなる自分がいる。どうしてなんすかね。
●こういう記録をだれもが持っているという前提だとミステリ小説なんかに出てくる「アリバイ」の概念もずいぶん変わりそう。あ、でも、これって端末の移動を記録しているだけで、それを持参しているのが本人かどうかはわからないか。記録の編集もできてしまうし、ログオフして移動したら記録は残らない。でも、そのあたりを巧妙に用いたトリックとか、ありそうな気がする。