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June 12, 2018

小山実稚恵ピアノシリーズ「ベートーヴェン、そして……」制作発表

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●4日、Bunkamuraオーチャードホールのビュッフェで、小山実稚恵ピアノ・シリーズ「ベートーヴェン、そして……」の制作発表へ。これは2019年6月から2021年11月(予定)までの3年間にわたる全6回のシリーズで、軸となるのはベートーヴェンのピアノ・ソナタ第28番から第32番までの後期5曲。各回でそれぞれベートーヴェンのソナタ一曲に加えて、なんらかの要素が結びついたシューベルトやバッハ、モーツァルトらの作品が合わせて演奏される。たとえば、第1回はシューベルトのソナタ第13番イ長調にベートーヴェンのソナタ第28番イ長調、シューベルトの即興曲から。第3回はベートーヴェンのソナタ第30番にバッハのゴルトベルク変奏曲を組み合わせる、等々。「気持ちを込めてプログラムを組んだ。音楽会にはテーマ性が大事。予測がつきそうでつかないことを重視している」。壇上には小山実稚恵さんに加えて、ベートーヴェン研究の平野昭さんも登場して、各回のプログラムを展望。
●第4回だけはソナタではなく、協奏曲がテーマになっていて、山田和樹指揮横浜シンフォニエッタとの共演で、ピアノ協奏曲第0番WoO4とピアノ協奏曲第5番「皇帝」というダブル変ホ長調協奏曲プロ。第0番っていう言い方があるんすね。平野先生によれば、なんどか日本でも演奏されてはいるのだとか。
●各回には第1回「敬愛の歌」、第2回「決意表明」、第3回「知情意の奇跡」……といった題名が添えられている。これは「回の雰囲気を伝えたい」と思い、小山さん自身が考えたそう。2020年のベートーヴェン生誕250周年をはさむ3年シリーズ「ベートーヴェン、そして……」。「そして……」と言われると、「伝説へ」と受けたくなるのだが。