September 28, 2018

パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団とバボラーク

●27日はサントリーホールでパーヴォ・ヤルヴィ指揮N響。N響では主に後期ロマン派~20世紀音楽を中心に取りあげてきたパーヴォだが、今回はクラシカルなレパートリー。前半にシューベルトの交響曲第3番、リヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第2番(ラデク・バボラーク)、後半にベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲とハイドンの交響曲第102番。小ぶりな編成による推進力あふれる音楽を満喫。同様のレパートリーをドイツ・カンマーフィルとの演奏したときとはまた違って、通常のモダン・オケに寄せた筋肉質なサウンド。特に後半、「プロメテウスの創造物」序曲のダイナミズム、ハイドンの第1楽章序奏の弦楽器の精妙さ(ワーグナーばり)が印象的。メイン・プログラムがハイドンというのもうれしい。奇跡の傑作が連続するロンドン交響曲のなかでも第102番の充実ぶりは尋常じゃない。第1楽章展開部のカッコよさに悶絶。ハイドンではチェロのソロが登場するけど、客演していたのは日フィルの辻本玲さんだろうか。朗々とした音色に聴きほれる。
●シュトラウスのホルン協奏曲第2番では、やはりバボラークのソロが異次元。あのまろやかな音色はホルンという楽器観を変えてしまうほど。アンコールはブラームスのトランペットのための練習曲から第3曲。そんな曲があったとは。

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