●昨日の「客席飲み物OK」と並んで、もうひとつ興行関係で注目しているのが、チケットの「ダイナミック・プライシング」。すでにJリーグなどでは導入されている。これは需要と供給に応じてチケット価格を変動させるというもの。マリノスでも日産スタジアムの一部エリアと三ツ沢競技場の全エリアはダイナミック・プライシングの対象になっている。チケットはQR発券可。
●人気次第でチケット価格が変動するわけだが、これが本気で「ダイナミック」で、ルヴァンカップ準決勝のマリノスvs鹿島戦などは、売出し直後4200円だったSA席が倍の8400円になったとか、2500円のゴール裏が3倍の7500円まで暴騰したとか、すごいことになっている。「それは単なる値上げでは?」と思いたくなるが、値段を上げても買う人がいるなら、それは実は適正価格であって、転売屋に渡るはずだった利益を主催者が取り戻したにすぎないともいえる。また、価格が上がりすぎて買う人がいなくなれば、どこかで下がってくるはず(……ですよね?)。
●よく「売れ残ったチケットを安く販売したら、本来の価格で買ったお客が不平を言う」という話があるが、常に価格が変動しうるこの仕組みではもはやそんな文句を言いようがない。いずれ安くなるはずと思ってギリギリまで待っていると、欲しいチケットがなくなることもありうるわけで、チケット購入時からすでになにかの勝負事に挑んでいるかのよう。
October 4, 2018