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February 15, 2019

ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019記者会見

ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019 記者会見
●15日、東京国際フォーラムのホールEで、ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019記者会見が開催された。今年も5月3日~5日にかけて東京国際フォーラムを中心にラ・フォル・ジュルネが開催される。主催は昨年と同様、ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019運営委員会(KAJIMOTO、東京国際フォーラム、三菱地所)。写真は今年のアンバサダー、別所哲也さんとルネ・マルタン。別所さんは今年のナントの音楽祭を訪れたほか、朗読で東京の公演にも出演する。
●まず、今回のテーマは「ボヤージュ ─ 旅から生まれた音楽(ものがたり)」。音楽に「ものがたり」とルビを打っている。異国の地に新たなインスピレーションを求めた作曲家たちの旅の軌跡を反映したプログラムが用意された。旅する作曲家は数多い。モーツァルトを筆頭に、リスト、メンデルスゾーン、ベルリオーズ、サン=サーンス、タンスマン、ジャン=ルイ・フロレンツ(20世紀フランスの作曲家)が例に挙げられた。昨年は「亡命者」がテーマだったんだけど、今回は「旅」。異国の地を訪れるという意味では関連性のあるテーマだが、強いられるのか、自ら進んで求めるのか、という対照性がある。すでに3日間のプログラムが発表されているが、今回も多彩なアイディアが盛り込まれているようだ。
●今年の新しい話題をいくつか。まず、ホールB7にサイドビュー席が設置される。このホール、今までフラットで舞台が遠い感じの配置だったんだけど、今回はアーティストを囲む形の配置にするそうで、改善が見込めそう。あと、「0歳からのコンサート」3日間に加えて、「キッズのためのオーケストラ・コンサート」も開催される。これまでも名目上、「0歳から」以外の公演も昼なら3歳から入場できたのだが、実際にはとても小さい子供が歓迎されるような雰囲気ではなかった。このキッズ・コンサートはきっと人気を呼ぶはず。
●それと、「フォル盆」が開催される。これはLFJオリジナル盆踊り。山田うんの振付、ブラック・ボトム・ブラス・バンドの演奏で、お盆じゃないけど盆踊り。事前ワークショップに参加した子供たちが「フォル盆キッズバンド」としてともに演奏する。会場はホールE。クラシック音楽モチーフの盆踊りなんだとか。「ダンシング・ヒーロー」を超える新時代の盆踊り名曲の誕生を期待したい。
●参加型企画としては「みんなで宝島」も。シエナ・ウインド・オーケストラの公演で、最後に演奏する「宝島」に客席から参加できる。楽器持参でどうぞ。
●あと、昨年は池袋地区での開催があったんだけど、今回はなし。去年は2か所で開催するのもいいんじゃないかと思ってやってみたんだけど、やってみたら演奏家のエネルギーだとかスタッフだとか熱気だとかが分散されてうまくいかなかった、みたいなお話。あと、西口公園の工事がすでに始まっているので、去年と同じこともできない。
●気の早い話だが、ルネ・マルタンは来年のナントのテーマも教えてくれた。生誕250年なのでベートーヴェン、ただし独創的な形にするという。もっとも、東京がどうなるかは未定。