●さて、早くもこの週末、Jリーグが開幕する。まだこんなに寒いのに。とても屋外のスタンドになど座っていられないので、またDAZNを全面的に頼りにしたいわけだが、そんなことより、次々と主力が去って行ってしまったマリノスはどうなるのか、という目下の問題がある。昨季、ポステコグルー監督による狂乱の戦術により旋風を巻き起こした結果、残留争いにまで巻き込まれてしまったマリノスだが、なななんと、監督は続投するんである。はたして大量得点と超大量失点を重ねるエキサイティング自滅フットボールが続くのか。波瀾万丈の昨季を振り返ってみれば、結局のところ、個の力で大きく相手を上回っていない限り、極端なポゼッション・サッカーは成立しないという割と当然の結論に至った気がするのだが。
●で、その「個の力」が困ったことになっている。「J1移籍情報」を見れば、マリノスの苦境は一目瞭然。昨季の最大のストロング・ポイントだった左サイドバックの山中亮輔は浦和に去った。エースストライカーのウーゴ・ヴィエイラもいなくなった。ウーゴ以外では唯一頼れるストライカーだった伊藤翔は鹿島に移った。オリヴィエ・ブマルもユン・イルロクも移籍した。久保建英は予想通りFC東京に帰った。そして、中町公祐はいったいなにを思ったのか、アフリカのザンビアでプレイするらしい。海外組にまさかのアフリカ組誕生。レジェンド中澤佑二は引退した。
●そんなわけで、ポステコグルー監督は一からチームを作るようなもの。新戦力というと左サイドバックのタイ代表ティーラトン、トップにベテラン李忠成、中盤に札幌から三好康児、そしてブラジル人フォワードをふたり、エジガル・ジュニオとマルコス・ジュニオール。ニッポン代表クラスの選手の獲得が噂されていたが、どうやら失敗したのか。問題はふたりのブラジル人で、これまでマリノスは南米から有力選手を次々と獲得しては、みんないつの間にかピッチから消えていくという謎展開があまりに多かった。このふたりがそろってチームにフィットしないかぎり、戦力ダウンは避けられない。ちなみにマルコス・ジュニオールのゴール・セレブレーションはかめはめ波のポーズなんだとか。どうやらマリノスの浮沈はブラジル人のかめはめ波がどれだけ見られるのかにかかっているようだ。頼んだぞ、ポステコグルー監督(そこなのかっ!)
February 20, 2019