April 19, 2019

アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィルのモーツァルト&チャイコフスキー

●18日はサントリーホールでアンドレア・バッティストーニ指揮東京フィル。プログラムは前半にウォルトンの戴冠式行進曲「王冠」とモーツァルトのピアノ協奏曲第26番「戴冠式」(小山実稚恵)、後半にチャイコフスキーの交響曲第4番。前半は戴冠つながりプログラムということで、令和への改元にちなんでいる模様。ウォルトンの「王冠」はめったに聴く機会がないけれど、威厳にあふれた行進曲でなかなかの名作。モーツァルトの「戴冠式」では精彩に富んだソロと流麗なオーケストラのコンビネーションを堪能。小山実稚恵さんがこの曲を弾くのが初めてというのが驚き。第1楽章のカデンツァはどなたのなんでしょう。アンコールにラフマニノフの前奏曲ト長調Op.32-5。
●後半、チャイコフスキーの交響曲第4番は語り口豊かでドラマティック。前回このコンビで聴いた「シェエラザード」に引き続いての好演。熱くても、ていねい。俊敏。それにしてもこの曲の終楽章のお祭り感と来たら。この祝祭性も戴冠つながりということなんだろうか。場内大喝采で、カーテンコールを繰り返した後、バッティストーニがメモを持って登場。日本語で改元についてのお祝いみたいなことを言ってくれた後、まさかのアンコールでエルガー「威風堂々」第1番から。
●もうすっかり改元したような気分になっている。遡って4月1日から令和だったことにするってわけにはいかないのか。あるいは平成と令和が共存していることにする、とか。

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