●昨日24日、新たにいくつかの公演の中止、延期が発表された。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を受けて、3月23日に東京都は新たな対応方針を発表、大規模イベント等については4月12日までの間、現在の対応方針を継続することに。東京都の対策サイトには新しい対応方針が掲載され、医療体制と経済状況の認識なども含めて簡潔にまとめられている。特に東京は人の移動のハブとなっていること、感染の検出困難な若年層人口が多いという点で特殊性があると指摘されている。他地域に比べて大規模な流行が起きやすいことは、直観的にも容易に納得できる。
●新国立劇場は4月7日からのオペラ「ジュリオ・チェーザレ」を含む、4月12日までの主催公演を中止にすると発表。また、東京交響楽団は当初開催すると発表していた3月28日の定期演奏会、鈴木優人指揮によるバッハ~メンデルスゾーンの「マタイ受難曲」を8月に延期する。延期に伴って会場はサントリーホールからミューザ川崎に変更される。さらにKAJIMOTOが、3月29日の「荘村清志 スペシャル・プロジェクト Vol.4」を中止と決定。先日、シフのリサイタルを開いてくれたKAJIMOTOだが、今回は断念することになった。
●先週の時点では少しずつ公演の再開を探る動きが出てくるのではと期待していたが、少なくとも東京はそうはなっていない。
●一方で、先週末の22日、さいたまスーパーアリーナでは格闘技イベント K-1 WORLD GPが埼玉県知事の自粛要請(←矛盾した日本語だ)を押し切って、予定通りに開催された。観客6500人が入場したそう。開催の妥当性は脇に置いて(どういうイベントなのか知らない)、一般論として民間事業者がいつまでも事業を自粛し続けたら経営破綻するしかない。大規模イベントを止めるという決断にインセンティブが働くような仕組みがないと、同様の事例は続くんじゃないだろうか。
March 25, 2020