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March 30, 2020

クシシュトフ・ペンデレツキ逝去

●3月29日、ポーランドの作曲家、クシシュトフ・ペンデレツキ逝去。86歳。AFP通信の訃報では、作品が映画「シャイニング」やドラマ「ツイン・ピークス」他で使用されたことが紹介されていた。
●日本語メディアならまっさきに挙がるのが、トーン・クラスターの使用例としてよく言及される「広島の犠牲者に捧げる哀歌」。よく覚えているのだが、まだ自分が10代だった頃、そんな曲名の作品があることを知って感激した。世界的な作曲家が広島の犠牲者に思いを寄せて曲を書いてくれたなんて! ところが、すぐに曲は当初「8分37秒」と題されていて、作曲後に「広島云々」というタイトルに変更されたとなにかの本で知って、すっかり混乱してしまった。そんな都合のよい話があるものか、それでは曲と広島はなんの関係もないではないか、と(実際、関係ないわけだが)。
●訃報では映画「エクソシスト」の音楽を手がけたという紹介も多い。ただし、「エクソシスト」の音楽といわれて多くの人が思い出すのは、ペンデレツキではなくマイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」じゃないかって気はする。