●まだまだ先の見通せない音楽界ではあるが、秋以降の公演情報が続々と入ってきた。まずは待望の新国立劇場。10月のブリテン「夏の夜の夢」公演が開催されると発表された。ただし、上演形態はデイヴィッド・マクヴィカー演出による舞台上演から「ニューノーマル時代の新演出版」に変更される。オリジナル演出の舞台装置や衣裳を使用しつつ、新型コロナウイルス感染症対策としてソーシャル・ディスタンスの確保や飛沫感染予防が講じられた形になるという。それ以上詳しいことはわからないのだが、どうなんでしょう、舞台上で歌手が密にならないとか、対面で向き合って歌わないとか、そういうイメージ? ということは、このオペラ、最後はめでたく結婚式で終わるわけだけど、「ニューノーマル時代の結婚式」を目にすることになるんだろうか。演出は演出補として公演に参加予定であったレア・ハウスマンが担当。指揮はマーティン・ブラビンスに代わって飯森範親が登場。なお、1階1列~3列の座席は販売せず。現時点では前後左右をあけた座席配置。
●もし、今のウィルス禍が長く続くのなら、オペラの演出は新様式を一から作り出すことになるのかも。
●もうひとつ、東京オペラシティは中止になっていた3月から6月の「B→C(ビートゥーシー|バッハからコンテンポラリーへ)」公演を、11月以降に新たな日程で開催すると発表。まずは11月10日の景山梨乃(ハープ)公演で再開。11月に感染状況がどうなっているかはだれにもわからないが、予定通りに再開されることを願うばかり。
●もう少し近いところの話題としては、東京都と東京都交響楽団による「サラダ音楽祭」が9⽉5⽇〜6⽇に開催される。会場は東京芸術劇場が中心。こちらは当初4日間で予定していたものを2日間に短縮しての開催。赤ちゃんから入場可のファミリー向けコンサートも含まれているので、客層という点でも気になるところ。
August 4, 2020