●どうしようかな……と迷っていたんだけど、思い切って行ってみたらとても満足度が高かった、「練馬区立美術館開館35周年記念 Re construction 再構築」(~9月27日)。公立から民間まで山ほど美術館のある東京で、地域に根付いた区立の美術館が所蔵作品でこれだけの展覧会を開けるのは、すごいなと素直に感じる。ここに来るのはこれで3回目くらいなんだけど、カラフルな動物たちが出迎えてくれるのがかなり楽しい。
●で、「Re construction 再構築」は既存の所蔵作品に加えて、これらに新たな視点をもたらすような新作がセットになっている。旧作と新作を合わせて展示するという方法論の効果は自分にはもうひとつピンとこなかったんだけど、青山悟、大小島真木、冨井大裕、流麻二果による新作は大いに見ごたえあり。特に印象的だったのは大小島真木作品。人体、臓器、昆虫などのモチーフに怯みつつも、一度見たら目が離せなくなる。精緻かつパワフル。
●あと、同時開催の小企画展示に「旧国立競技場の大沢昌助の壁画」があった。かつての国立競技場にノスタルジーを感じるスポーツファンはぐっと来るはず。もうあのスタジアムは歴史になった。今でも千駄ヶ谷の駅を降りれば行けそうな気がするのだが。