●最近のマリノスの試合はしんどそうで見てられない。外見上、華麗なスペクタクルは見せてくれているのだが、内側は疲労困憊というか、強気で賭け金を吊り上げたところで集中力がプツリと切れてミスを連発する、そんなイメージだ。名古屋との対戦は、開始早々にジュニオール・サントスが先制ゴールを奪って期待を抱かせたが、前半24分にガブリエル・シャビエルに同点ゴールを奪われ、後半29分に昨季のチームメイト、マテウスに逆転ゴールを決められてしまった。ボールポゼッションでは圧倒するも、ミスが多く、プレイの質にムラがある。最後は相手のプレイ強度に屈した感も。名古屋 2-1 マリノス。
●実はその前の試合、川崎戦でも開始早々に先制点を奪ったにもかかわらず、1対3で逆転負け。この試合は完全に力負けで、肝心の攻撃力の点で相手にかなわなかった。ポゼッションでも劣り、川崎の完成度の高さを認めるしかないという悔しい試合。で、さらにもう一試合前のリーグ戦である神戸戦では、2点差でリードしていながら後半45分と46分に立て続けに失点して引き分け。試合が進むにつれて脆さが露見するというのがお決まりの展開になっている。日程の厳しさも暑さもお互い様、こちらは選手層を厚くしてどんどんローテーションしているのだが、それでもプレイにフレッシュさを欠く。まるで昨季の優勝でひとつの物語が幕を閉じてしまったかのよう。これで6勝7敗3分で10位。
●この試合、珍しくマリノスは3バックを採用した。チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、實藤友紀の3人のセンターバックが先発。ベンチにDF登録はサイドバックのティーラトンのみ。ところが前半終了間際に實藤が負傷退場。こうなると3バックを維持できないので、中盤の扇原貴宏を交代出場させて、いつもの4バックに(両サイドは松原健と高野遼)。3バックはオプションだと思うが、今後も使うのかどうかは気になるところ。
September 10, 2020