October 12, 2020

ニッポンvsカメルーン代表、ユトレヒトでの親善試合

ニッポン!●ウイルス禍によりニッポン代表の活動も長らく停止していたが、ついに昨年12月以来となる試合が開催された。この状況で国際試合を開催できたのは離れ業というほかない。日本での開催は14日間の隔離期間を求められることから事実上不可能。そこで、開催地をオランダのユトレヒトにして、選手は全員欧州組のみで戦うという妙案により代表戦が実現。ニッポン対カメルーンとはいっても、選手たちの生活の場でいえば欧州対欧州。オランダには入国しやすい状況にあるということなのだろう。ただし選手の所在地によって帰国時の隔離状況はまちまち。隔離期間の問題でロシアの橋本拳人やセルビアの浅野拓磨は招集見送り、ドイツのブレーメン所属の大迫は帰国後5日間の自宅隔離が必要になることから、初戦のカメルーン戦のみ参加して帰独するという変則参加。それでもほぼベストメンバーがそろったのだから、ニッポンの欧州組もずいぶん層が厚くなったと感じる。試合は無観客だが、地上波の生中継により放映権料が入るのは救い。
●で、試合開始時の布陣は4バック。GK:権田、DF:酒井宏樹、冨安、吉田、安西幸輝(→伊東)-MF:中山雄太、柴崎-原口(→菅原由勢)、南野(→鎌田大地)、堂安(→久保建英)-FW:大迫。ゴールキーパーにはシュミット・ダニエルと川島も招集されているが、森安監督の第一選択肢は権田なのか。ポルティモネンセに所属。欧州組で日本人キーパーが3人そろうことに隔世の感。左サイドバックは長友がコンディション不良で安西。中山雄太はオランダのズヴォレ所属。柴崎はスペイン2部での苦闘が続くが、森安監督の信頼は厚い模様。オランダAZの菅原由勢はデビュー。久しぶりの代表チームということもあって、試合内容はもう一歩。特に前半はカメルーンにゲームを支配されている時間帯が長く、好機の少ない展開に。ボールを奪っても前線に収めどころがない。ニッポンの左サイドの裏のスペースをかなり使われた感があるが、一方でカメルーンも決定力を欠く。0対0は妥当な結果か。ニッポンは後半から安西を下げて攻撃的な伊東を投入。どういう布陣にするのか思ったら、酒井をセンターバックに置いての3バック。意外ではあったが、交代選手の活躍もあって後半は主導権をある程度は握れた。久保は終了直前に惜しいフリーキック。相手キーパーのナイスセーブに阻まれた。
●ともあれ今は国際試合の実施自体が困難な時期なので、こうして互角の相手と試合をできただけでも収穫大というほかない。連携に課題があるのは、今世界中のあらゆる代表チームがそうだろう。そもそもこの後の予定がまったく見えない。ワールドカップ予選は2次予選の途中で止まったまま宙に浮いている。とても最終予選まで本来の形でできるとは思えない状況。昔のように最終予選は中立地にチームを集めて集中開催することになるのだろうか。と、2022カタール大会に思いを馳せるが、そういえば来年、オリンピックってやるの!? ワールドカップ予選どころではない超大規模大会がここ東京で開かれるなんてことがあるのだろうか……。

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