●最初、目を疑ったのだがマリノスのゴールキーパー、朴一圭(パク・イルギュ)がサガン鳥栖にローン移籍することになった。昨シーズン王者の正GKがシーズン途中にいなくなるという謎の事態。そしてマリノスは鳥栖から主力GK高丘陽平を完全移籍でゲット。まるで交換トレードのような形になった。えっ、なんで? たしかにマリノスでは徳島から移ってきた梶川も台頭しているけど、朴とどちらが正GKかは微妙な状態。優勝チームの正GKをシーズン中に手放す理由はない。
●……と思ったら、どうやら理由はACL(アジアチャンピオンズリーグ)対策らしい。今、Jリーグの外国人選手枠は同時出場5名(ただしタイやベトナム、マレーシアなどのJリーグ提携国は外国人選手とは扱わない)。マリノスでいえばタイ国籍のティーラトンは日本人選手と同じ扱い。朴一圭は埼玉県出身だが、国籍は韓国ということなので外国人選手扱い。で、これがACLになると外国人枠は3名+アジア枠1名。外国人枠はブラジル人で埋まる(ブラジル人が5人もいる)。ティーラトンをアジア枠に使うと、朴は外れることになる。これが普通のシーズンだったら、ACLのキーパーは梶川、Jリーグは朴という使い分けも可能だが、今季はウイルス禍のため、ACLはカタールに参加チームを集めて準決勝まで集中開催するセントラル方式になってしまった。こうなると、ACLから外れた朴は約一か月も試合機会がなくなってしまう。だったら、ローン移籍をしよう、ということらしい。
●合理的かもしれないが、なんだか釈然としない気持ちも残る。ACLはアジア人を外国人にカウントしないってわけにはいかないんだろうか。そして、朴はローンが終わったら戻ってくるのだろうか。
●上の映像は週末にマリノスがFC東京に快勝した試合のハイライト。苦手の相手に珍しく完勝。フフ。
October 27, 2020