November 5, 2020

「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2020」オンライン記者会見

「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2020」オンライン記者会見
●4日夕方、来日したウィーン・フィルのオンライン記者会見に参加。登壇者はダニエル・フロシャウアー楽団長とミヒャエル・ブラーデラー事務局長。ウィーンからANAのチャーター便で福岡に直行しての会見。なお、使用ツールはBluejeansで、約50名ほどが参加。
●フロシャウアー楽団長「全員がここ福岡に到着できてうれしく思っている。今回は非常に特殊な条件下でのツアーになった。日奥両政府、クルツ首相の支援に感謝したい。私たちは世界中が注目するツアーを行おうとしている。未来に向けてのレールを敷いていると言ってもいい。今回は大変厳しい安全対策をとっている。先週だけでも私たちは4回のPCR検査を受けた。フライト前にも全員が検査を受け、到着時も検査を受けて問題なく入国できた。ウィーン・フィルの音楽をみなさんに届けること、そのクォリティに妥協しないことは私たちの責務だと考えている」
●ブラーデラー事務局長「日本滞在中の行動様式についても厳しいルールを設けている。われわれは2週間の滞在中もある種の隔離状態にある。会場とホテルを移動するだけで、外食もしないし、人とも会わない。メンバー全員がこの厳しいルールを受け入れた」
●ザルツブルク音楽祭に出演した際、ウィーン・フィルの楽団員はのべ700回を超える検査を行ったそう。今回、出発前日に1名の無症状陽性者が出たことから、医師と相談の上、当人とその接触者がツアーを見合わせた。医師が求める以上の基準であらゆるリスクを排除して出発したという。
●フロシャウアー楽団長「9月に入って外務省とも相談し、どういう条件を満たせばいいのか医師も含めて検討した。安全なツアーを実現するためにあらゆる手段を尽くしてきた。未来に向けてのビジョンを示したい。今回の決断を私たちは勇気ある決断と位置付けている」
●なお、今回のプログラムにはストラヴィンスキー「火の鳥」全曲やリヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」といった大編成の曲も含まれているわけだが、オーケストラの配置は通常通り。全員が定期的に検査を受けているので通常配置で問題ないという結論。また奏者間の距離をとると「明らかにクォリティに影響が出る」ため、通常配置でウィーン・フィルとして最高の響きを実現しなければならないと述べられた。

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