●17日、「ヴィオラスペース2021 vol.29」に向けて、同音楽祭の提唱者であるヴィオラ奏者、今井信子さんのオンライン記者懇談会に参加した。今年のヴィオラスペースは、5月26日から大阪、東京、仙台で開催される。本来であれば、昨年、ベートーヴェン生誕250年と、ヴィオラにとって欠かせないレパートリーを生み出したヒンデミットの生誕125年を記念したプログラムが予定されていたが、ウイルス禍により中止になってしまった。そこで、今回は昨年予定されていたプログラムをほぼそのまま持ってくることに。今井さんをはじめ、プログラミングディレクターを務めるアントワン・タメスティら、そうそうたるヴィオラ奏者が顔をそろえ、コンサートと公開マスタークラスが開催される。
●東京でのコンサートは、6月1日「オーケストラ」と2日の「室内楽」の2公演。前者はベートーヴェン「七重奏曲」より、ヒンデミット「葬送音楽」、ベートーヴェン「英雄」より第2楽章「葬送行進曲」、ヒンデミット「白鳥を焼く男」他、後者はヒンデミットのヴィオラ・ソナタop25-4、ベートーヴェンのホルン・ソナタのヴィオラ版、ヒンデミットの弦楽四重奏曲第1番より、ベートーヴェンの弦楽五重奏曲ハ長調より他。「ベートーヴェンはレパートリーが尽きないのでなにを選ぶか。七重奏や、あまり演奏されない五重奏、『英雄』の葬送行進曲など、タメスティが頭を絞って考えた」(今井さん)。
●今井さんは現在、日本入国後の2週間の隔離期間中で、実はこの隔離もすでに3度目なのだとか。「オンラインのレッスンなどもあって、忙しくてあっという間に日が過ぎていく」。もうスイスでワクチンを打っているそう。
●会見にはZOOMミーティングを使用。前日にZOOMウェビナーを使ったかっちりした記者発表があったこともあり、この日も映像はオフのつもりでうっかりなんの支度もせずにふらっとアクセスしてしまったら、少人数で飲み物片手の参加ウェルカムといったカジュアルな懇親会だったので、少し慌てた。えっと、これ、映像はオン?それともオフ? どっちが正解? 迷ったが、主催側がみんな顔を出しているのに、自分がオフにするのはなんだか申しわけない気がして、オンにした。思いっきり部屋着だけど……(ガクッ)。自分はこのあたりの作法がいまだ身についていない感じ。
March 23, 2021
ヴィオラ・スペース2021 今井信子オンライン記者懇談会
photo © Pete Checchia