●14日はサントリーホール開館35周年記念事業発表会見。会場はブルーローズ。リアルとリモートの両方で参加可能なハイブリッド方式だったので躊躇なくリモート参加に。使用ツールはBluejeans。オンライン参加者だけで170名を超える大盛況。冒頭、堤剛館長から挨拶。「互いに距離をとることが求められる昨今だからこそ、お客様が感動を共有する場が求められる。コロナ禍でオンライン配信が急速に広まることで、人々の距離が縮まった。今後はリアルとオンラインのデジタルサントリーホールの両輪で、サントリーホールを身近に感じてもらいたい」。
●続いて折井雅子総支配人より、35周年のキーメッセージ「夢を奏でる場所」が掲げられ、6つの公演概要が発表された。東京交響楽団との共催で20周年を迎える「こども定期演奏会」、10周年を迎える室内楽の祭典「チェンバーミュージック・ガーデン2021」、マティアス・ピンチャーとアンサンブル・アンテルコンタンポランを招く「サマーフェスティバル2021」、35周年記念の正装コンサート「ガラ・コンサート2021」、ニコラ・ルイゾッティ指揮によるホール・オペラ「ラ・トラヴィアータ」(椿姫)、リッカルド・ムーティ指揮によるウィーン・フィルハーモニー・ウィーン・イン・ジャパン2021。
●やはり目をひくのはウィーン・フィルだろう。奇しくも現在「東京・春・音楽祭」で来日中のムーティの指揮で、プログラムは2種類。ひとつはモーツァルトの「ハフナー」とシューベルトの「グレイト」、もうひとつはシューベルト「悲劇的」、ストラヴィンスキー「妖精の接吻」、メンデルスゾーン「イタリア」。ウィーンとイタリア由来の曲が並び、コンパクトな編成の曲が中心。ホール・オペラはルイゾッティ指揮東響で、ルイゾッティのビデオメッセージあり。しばらく見ないうちに銀髪の落ち着いた紳士になっていた。「チェンバーミュージック・ガーデン」では、エルサレム弦楽四重奏団がベートーヴェン・サイクルに挑む。
●今回もっとも目をひいたのはデジタルサントリーホール。昨日よりオープンしており、現在は毎春恒例の「オープンハウス」がオンライン版で開催されている。また今後の配信公演ラインナップもあがっており、かなり期待できそうな感触。
April 15, 2021