●今月、日本で集中的に国際試合が開催されることになり、6日はW杯2次予選のニッポンvsタジキスタン戦。といっても、ニッポンはすでに最終予選進出を決めているのでこれは消化試合。2次予選のなかではこのタジキスタンがニッポンに次ぐ2番手なのだが、ニッポンはグループ分けに恵まれすぎたかも。難敵ぞろいになる最終予選と落差が大きい。
●森保監督はJリーグ勢を数多く起用。W杯予選に控え組中心の編成で臨むというめったにない状況に。GK:権田-DF:山根視来、中谷進之介、昌子、佐々木翔(→小川諒也)-MF:橋本拳人(→守田英正)、川辺駿-原口(→坂元達裕)、南野(→鎌田)、古橋亨梧-FW:浅野(→谷口彰悟)。かなり新鮮な顔ぶれで、交代枠も5人使った。前半6分、山根の縦パスから浅野がシュート、キーパーが弾いたこぼれ球を古橋が決めて早々に先制。ところが9分、サイドからのクロスボールにパンシャンベが山根に競り勝ってヘディングで同点弾。ニッポンは2次予選で初失点。久々にW杯予選らしい雰囲気になりかけたが、実はこれがタジキスタンの唯一のシュート。この後はニッポンが攻め続け、前半40分に古橋のクロスに南野が足で合わせて2点目、後半にも橋本、川辺が決めて4対1で勝利した。山根は3得点(と1失点)に絡んで主役級の働き。古橋もスピードと技術を生かして持ち味を発揮。新戦力の発掘にはなった。ただ、相手のクォリティを考えると、なんとも微妙なところ。
●いちばん新戦力の台頭が求められているのは左サイドバックだと思う。ベストメンバー組にいまだに34歳の長友が入るのはどうかと思うが、第二の選択肢がこの日の先発、31歳で代表キャップ数11の佐々木翔とは。うーむ。途中交代で出場した小川諒也に期待にするしかないのか。下のU-24年代でも左サイドバックはだれも定位置を獲得していないようだし、このポジションはオフト・ジャパンの相馬直樹以来、ずっと層の薄さが課題になっている感。右は次々とタレントが出てくる上に、本職ではない冨安や長谷部まで欧州で右サイドバックに起用されたりするのに、左となると途端に候補者が限られる。
June 8, 2021