●EURO2020が終わって、祭りの後の軽い虚脱感を味わっている。Googleで「EURO」を検索したら、ブラウザ画面上に緑と赤の花火が打ちあがり、イタリア国旗が描かれた。
●1984年フランス大会を最後に、EUROでは決勝戦で開催国が勝っていない。2004年ポルトガル大会では開催国ポルトガルがギリシャに敗れ、2016年フランス大会ではフランスがポルトガルに屈した。今大会は分散開催だったものの準決勝以降はロンドンが開催地だったので、事実上イングランドのホーム。そして決勝戦でイングランドはイタリアに敗れた。PK戦なのだから記録上は引分けだが、ホームチームが決勝で勝てないジンクスは続いている。
●今大会でPK戦は4回あった。そのすべてで先攻が勝っている。前にも書いたように、統計的にPK戦では先攻が60%の勝率で優位に立つ。たまたまだろうが、統計以上に先攻が勝ったことになる。PK戦のよくないところは、コイントスという完全な偶然で勝ったチームが6対4の優位に立ち、なおかつチーム競技であるにもかかわらず最終的な勝敗が個人の責任に帰してしまう点。今回、イングランドの3選手が人種差別の標的になってしまったこともあるが、もともとこの仕組みはよくないので、廃止できないものだろうか。たとえば延長戦は両チーム一人ずつ減らし、それでも決着がつかなければ再延長でもう一人減らすとか? なんならキーパーなしの5対5くらいでやるとか(それじゃ草サッカーだ)。
---------
●ONTOMOに新連載「神話と音楽Who's Who」第1回を寄稿。音楽作品に登場する神様を巡る連載企画で、第1回はプロメテウスがテーマ。ご笑覧ください。
July 14, 2021