●これより私的「都内三大キリン」を発表する。まずは第1位。多摩動物公園のキリン。本来、キリンは群れで生息する動物。多摩動物公園では15頭ほどのキリンが飼育されている。上野動物園の約4倍という広大さを誇る多摩動物公園でなければ実現できない余裕のある飼育環境が吉。東京都日野市。
●第2位。羽村市動物公園のキリン。多摩動物公園が動物園界のサントリーホールだとすれば、羽村市動物公園はトッパンホール。いや、もしかしたら近江楽堂。動物が近い。コンパクトな敷地の中にレッサーパンダやミーアキャット、ワオキツネザルなど見どころの多い構成が組まれている。間近に見るキリンは迫力がある。柵から首を出して、人がいる目の前に生えている草を食む。東京都羽村市。
●第3位。練馬区立美術館のキリン。巨大都市東京で完全に野生を失い、アートの領域に進化したキリン。過剰な色彩に埋め尽くされる東京の街を反映するように、その肌はジラフ柄ではなく彩度の高いカラフル迷彩になっている。同じ敷地には巨大クマやゾウなども生息する。しばしば興味深い展覧会も開かれており、9月23日からの「ピーター・シスの闇と夢」も気になるところ。東京都練馬区。
●ウイルス禍で耳にするようになった言葉が「マイクロツーリズム」。遠出は憚られるので、地元観光みたいな感じ? アーサー・C・クラークもびっくりの「2021年近所の旅」。