●今日はショパン・コンクールの結果が発表される日。朝起きたら結果が出ているものとてっきり思い込んでいたのだが、YouTubeではファイナリストたちのトークが延々と中継されていて、なかなか結果が出ない。現地では23時30分の結果発表が予定されていたそうだが、実際に発表されたのは深夜2時くらいだったのではないだろうか。「だれも寝てはならぬ」状態で、参加者、関係者、取材陣、みなさん本当に大変だったと思う。おつかれさまでした。
●結果は第1位がブルース・リウ(カナダ)。第2位が反田恭平(日本)とアレクサンダー・ガジェヴ(イタリア/スロヴェニア)の2名、第3位がマルティン・ガルシア・ガルシア(スペイン)、第4位が小林愛実(日本)、ヤクブ・クシリック(ポーランド)の2名、第5位がレオノーラ・アルメリーニ(イタリア)、第6位がJJ・ジュン・リ・ブイ(カナダ)。同順位に2名いても空白の順位を作らない方式なんすね。日本勢では反田さんが内田光子以来となる第2位の快挙。すばらしい。
●今回、いちばん驚いたのはコンクールそのものの注目度の高さ。日本から有力コンテスタントが大勢参加したこともあってか、1次予選からSNS上ですごく話題になっていた。これまでもライブ配信はあったんだけど、今回は話題の広がり方が違うというか、Twitterなどを見ていてもぜんぜん音楽系だと思っていなかった方が話題にしていたりして、びっくり。かつてのブーニン現象を思い出してしまった。まるでサッカーファンがワールドカップやチャンピオンズリーグについて話しているかのように、コンクールの話題が目に入ってくる。本来、音楽に勝敗はないはずなのだが、コンクールという形態である以上、スポーツの大会に似てくるのは仕方のないことなのだろうか。
●で、YouTubeの膨大な配信はほんのほんのほんの僅かしか聴けていないので、演奏について言えることは皆無に近いんだけど、ガルシア・ガルシアっていう人は大きな発見だと思った。あと、いいな!と思った人が早い段階で姿を消したりして、結果の予想などまったく自分には不可能であることもよくわかった。
October 21, 2021