February 15, 2022

尾高忠明指揮大阪フィルのブルックナー

●2月14日はバレンタインデー。この日にふさわしいスイートな体験、耳で味わう自分チョコとしてふさわしい音楽はなにかといえば、それはブルックナーしかないっ! ということで、サントリーホールで尾高忠明指揮大阪フィル東京定期へ。曲目はブルックナーの交響曲第5番のみ。完璧だ。聴くだけでモテそう。
●大フィルはたぶんこの20年以上聴いていないと思うので、もはや初めても同然だったのだが、さすが関西の雄、高機能かつパワフルなサウンドを轟かせてくれた。準備万端に仕上げられており、本番に一段テンションを上げて豪壮に鳴らしたといった様子。全体に高水準なのだが、特に弦楽器の厚みが印象的。後ろのプルトまで一丸となってぐいぐい弾く。金管はここまで鳴らす必要はないとは思ったけど、そこはブルックナー観によるのか。壮大で剛悍な音のドラマに圧倒される。在京オケで聴く尾高さんのイメージとは少し違うんだけど、大フィルとのコンビになるとこういった化学反応が起きるのかという点でも興味深い。曲が終わった後は完璧な静寂が訪れ、一呼吸、二呼吸くらい待ってから盛大な拍手。楽員が退場しても拍手が鳴りやまず、指揮者のソロカーテンコールへ……と思ったら、コンサートマスターの崔さんと一緒に登場。

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