●新宿のSOMPO美術館で「シダネルとマルタン展 最後の印象派、二大巨匠」(~06.26)。ウイルス禍で外出が極端に減った時期、どこにも行かないのでは息が詰まると思い、感染の心配がほぼない快適空間として美術館に足を運ぶようになったのだが、今のところそのまま習慣として根付いている。美術への関心というよりはサードプレイス的な場所として美術館がはまった感じなのだが、たぶん、似たようなノリでサントリーホールや東京オペラシティに足を運ぶタイプの音楽ファンも世の中にはそこそこいるんじゃないだろうか。
●シダネルの「ジェルブロワ、テラスの食卓」(1930)。風光明媚な小村で優雅に時を過ごす様子を思わせるリラックスした雰囲気。ぜいたく。全般にこういった円満で穏やかなトーンの作品が多く、暮らしぶりに羨望を覚える。
●マルタンの「二番草」(1910)。夏から初秋にかけての光景。草刈りをする姿が描かれているが、労働の気配は薄く、むしろ行楽気分を連想する。日は傾きかけているようだ。おやつを食べて、そろそろ帰ろうか。
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●お知らせ。ONTOMOに連載「神話と音楽Who's Who 第10回 キュクロプス」が公開中。前回の「第9回 パン」もまだならぜひ。
April 8, 2022