●18日昼はオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の2022-2023新指揮者陣・シーズンラインナップ記者会見。現地とリモートのハイブリッド方式ということで、オンラインで参加。登壇者は新シーズンよりアーティスティック・リーダーとして楽団を率いる広上淳一(リモートで参加)、石川県音楽文化振興事業団専務理事の中野俊一、同事業部長の北村善哉、オーケストラ・アンサンブル金沢ゼネラルマネージャー床坊剛の各氏。
●まずは新シーズンからの指揮者陣の発表があって、アーティスティック・リーダー広上淳一、パーマネント・コンダクター川瀬賢太郎、コンダクター松井慶太の新体制となる。川瀬賢太郎はこれまでのタイトルから「ゲスト」が取れた形。芸術監督を退任するマルク・ミンコフスキは桂冠指揮者に。新シーズン・プログラムでは広上淳一アーティスティック・リーダーが就任披露シリーズでベートーヴェンの「英雄」他を指揮。沖澤のどかがエマニュエル・パユとの共演でチューリヒ・トーンハレ管弦楽団との共同委嘱作品である細川俊夫「セレモニー」を日本初演する。初登場となるラルス・フォークトの弾き振りのほか、安永徹、鈴木優人、ジャン=クロード・カサドシュ、イェルク・ヴィトマン、ライアン・ウィグルスワース、ピエール・デュムソー、マルク・ルロワ=カラタユーらが客演。ルロワ=カラタユーはミンコフスキのアシスタントを務めた若手だそうで、辻井伸行と共演する。
●広上「地域の人々に少しでもオーケストラに愛着をもってもらうにはどうやったらいいかということを考えていきたい。ヨーロッパのどんな小さな町にもオーケストラやオペラハウスがあるように、オーケストラと街のつながりを大切するオーケストラへと再構築することが必要。はたしてこれからも室内オーケストラのままでよいのかどうか。人生の最後の仕事として、北陸全体に音楽文化を届ける役割ができたらいいと思っています」
●OEKのサイズについての言及はいろいろな可能性を感じさせる。予算が必要になってくる話なので「みんなが望むものなら予算は増えるし、望まないなら予算は減る」と語っていたのが印象に残った。
April 20, 2022