May 24, 2022

ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団のウォルトン「ベルシャザールの饗宴」他

レンブラント / ベルシャザールの饗宴
●21日はサントリーホールでジョナサン・ノット指揮東響。プログラムがすごい。シュトラウスの「ドン・ファン」、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番(ペーター・ヤブロンスキー)、ウォルトンの「ベルシャザールの饗宴」(バリトン:ジェームズ・アトキンソン、東響コーラス)。山に次ぐ山、山山山のハイテンションなサービス満点プロ。一曲目の豊麗な「ドン・ファン」からすでに最上級のスペクタクルなのだが、それに鮮烈なショスタコーヴィチが続き、その後で目玉のウォルトン。なんという凝縮度。
●で、「ベルシャザールの饗宴」だが、合唱団は市松配置ということもあってP席だけでは足りず、LA&RAブロックも使うワイド仕様。左右いっぱいに音像が広がるステレオ感をコンサートホールで体験できるとは。東響コーラスは暗譜。字幕なし。もうこれ以上はないというほど圧倒的な壮麗さ。サントリーホールの壁面に「メネ、メネ、テケル、ウパルシン」と書く指が見えてきそうなレベル。この曲でなにが歌われているか、一応は知っているわけだけど、いったん忘れて音楽だけ聴いていると、終曲の高揚感はジェダイが銀河帝国を倒したっていうくらいのインパクトで、「スター・ウォーズ」でいえばエピソード6でイウォーク族とC-3POが手を取り合って踊っている場面に匹敵する祝祭感がある。
●プログラムノートの「ベルシャザールの饗宴」曲目解説がオヤマダアツシさんの執筆だった。もともとは2020年4月に中止になった公演のために書かれていたもの。そういえば、この曲の存在は昔、オヤマダさんの文章で知ったのだった。

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