●ニッポン代表の強化試合月間、第3戦は10日に神戸で対ガーナ代表。これは親善試合とはいえ、チリとチュニジアを含めた4国のトーナメントによるキリンカップとして開催されている。地上波民放で中継。先に同会場で弾かれたチリ対チュニジア戦はチュニジアが勝利。
●で、ガーナ戦だが、なんといったらいいのか、前のブラジル戦とはなにもかも別世界。前線からプレスをかけるとけっこう奪える。奪ってショートカウンターができたりする。ブラジル戦ではプレスに行ったばかりに背後を突かれて大ピンチみたいな屈辱シーンがあったのに、「あれ、意外と取れるじゃん」みたいな。三笘のドリブルもちゃんと通用する。パスも通るし、シュートも打てる。ボールも回せる。もちろんガーナは強豪だけど、ニッポンのホームで対戦するガーナはこんな感じだっけなと、やや拍子抜け。ニッポンは前半に山根と三笘、後半に久保と前田大然が決めて4対1の快勝。久保と前田は代表初ゴールらしい。意外。失点は前半に山根のパスミスから。
●森保監督が敷いた布陣はこう。みんなにチャンスを与える気配り采配。GK:川島-DF:山根視来(→中山雄太)、谷口彰悟、吉田(→板倉)、伊藤洋輝-MF:遠藤航(→田中碧)、柴崎、久保-FW:堂安(→伊東)、三笘(→南野)ー上田綺世(→前田大然)。久保を中で使い、右ウイングに堂安(伊東)を使う布陣を試している。右ウイングは第一選択肢が伊東として、それに次いで堂安がいる上に、ほかのフォワードの選手たちもウイング調の選手が多いので、久保に居場所がない。となればインサイドで使えばいい。でもそうすると守備の強度が気になるが、この試合では結果を出した。前線のタレントは選手の能力からいえば南野がエースだろうが、左ウィングでは特徴のはっきりした三笘が魅力。だったら南野がトップでいいような気もするのだが。しかし、ワールドカップ本大会で超強豪を相手にするときに、2列目に三笘、久保、伊東が並ぶのは攻撃的すぎてリアリティがないか。
●センターバックをどうするか。従来、吉田と冨安が鉄板だったが、ここを吉田と板倉にして、冨安をアーセナルでのポジションと同じく右サイドバックに置く可能性はけっこうあるんじゃないだろうか。左サイドバックはフィード力に長けて高さもある伊藤洋輝がいいのでは。今回不参加の大迫と酒井は新戦力の台頭ですっかり居場所を失ったようにも見えるんだけど、森保監督はどうするんだろう。
June 13, 2022