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June 22, 2022

オペラ対訳×分析ハンドブック リヒャルト・シュトラウス 楽劇 サロメ(広瀬大介訳・著/アルテスパブリッシング)

●なるほど、こういう手があったのかと腑に落ちたのが「オペラ対訳×分析ハンドブック リヒャルト・シュトラウス 楽劇 サロメ」(広瀬大介訳・著/アルテスパブリッシング)。オペラの対訳と分析が一体となったハンドブック。見開きの左のページが対訳、右のページが該当箇所についての音楽面の解説(譜例もたくさん入る)になっている。オペラの質の高い対訳ってファンにとってマストアイテムだと思うんだけど、やっぱり対訳だけだと本としての商品性がもうひとつ(紙だと検索できないし)。かといって対訳に解説がたくさん付いて厚い研究書になってしまうと実用面での軽快さに欠けてしまう。そのあたりのバランスが考え抜かれていて、ハンドブックとしての扱いやすさと専門性を両立しているのが大吉。訳者・著者はおなじみ広瀬大介さん。言うことなし。
●いかにもシリーズっぽい雰囲気なんだけど、「第1巻」みたいな表示はどこにもない。続きはあるんだろうか。ひとつ要望があるとすれば、このままの判型で文字の大きさをもう1ポイント大きくできたら最高なのだが!(←老眼)