●開館直後に行って以来、なんとなく心理的に遠くて敬遠していた国立新美術館だが、現在開催中の企画展「ワニがまわる タムラサトル」(~7/18)をどうしても見たくなって足を運んだ。コンセプトはシンプルで力強い。とにかくワニが回っている。それだけ。でも抜群に楽しい。大小さまざまなワニが設置され、これらがすべて回転している。一匹、「ん、こいつは静止しているのか?」と思うワニがいるが、実は回る。
●これが最大のワニ。巨体にふさわしく、重々しくゆっくりと回転する。口が大きく開かれているが、凶暴さは感じられない。むしろ親しみを感じる。
●こちらは群生するワニ。仲よく一列に並んで回転している。なぜワニはみな回転しているのか。作者は言う。「ワニが回る理由は、聞かないでほしい」。
●展示室全体で1000匹ものワニが回っているらしい。数の上で多いのはこの小型のワニ。すべてのワニは電源につながっており、したがって至るところに口数の多い電源タップが転がっている。電気を喰らうワニとも言える。
June 28, 2022