July 5, 2022

清水エスパルス対マリノス戦で、6人目の交代が実現

●サッカーの交代枠は3人まで、というのが従来のルール。しかしウイルス禍はこのルールを変えてしまった。パンデミックの影響による過密日程から選手を保護するため、2020年から一時的な措置として交代枠が5人に拡大され、Jリーグでも5人の交代枠が定着している(ただし交代の回数はハーフタイムを除いて3回まで)。そして先日、国際サッカー評議会が交代枠5人を恒久化すると発表したんである。イングランドのプレミアリーグはいったん交代枠を3人に戻していたようだが、こちらも今後は5人になる。
●この交代枠の拡大は大正解だと思う。正直言って、5人交代の刺激に慣れてしまったら、もう3人交代なんて退屈で戻れない。5人の交代枠があるとハーフタイムの交代や、2枚替え、3枚替えがごく普通に実現するので、戦術的な可能性が大きく広がる。試合の終盤になっても猛然と走れる選手がたくさん残っているので、最後までエキサイティング。ベンチの選手たちも出場機会が増える。観客にも選手にも監督にもいいことづくめ。
●ところが、2日の国立競技場で開催された清水エスパルス対マリノス戦(国立だけど清水のホームゲームだった)では、マリノスが6人目の選手交代をした。この試合、DAZNで観戦していたのだが、マリノスは58分に渡辺皓太→山根、67分に一気に3枚替えでエウベル→宮市、水沼→仲川、レオ・セアラ→マルコス・ジュニオール、さらに71分に座り込んで動けなくなった角田→エドゥアルドと5人を交代。これで交代枠がなくなったと思って観ていたら、なんと、86分に西村が小池裕太と交代。なぜかというと、角田の交代は脳震盪の疑いがあるということで、通常の交代枠にはカウントされなかったから。Jリーグのルールでは各チーム1名の「脳振盪による交代」が許されている。頭を強く打っても交代枠がないと選手がピッチに残ろうとするので、これも納得のゆく話。
●で、思ったのだが、この調子でいくと遠からず交代枠は撤廃されるんじゃないだろうか。ベンチ入りメンバーの人数と、交代回数さえ制限しておけば、人数はもう好きにしていい気がする。実際、この日のマリノスはベンチ入り7人の内、キーパーを除く6人が全員交代出場したわけだし。

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