●EAFF E-1サッカー選手権に向けて発表された代表メンバーにマリノスから7名が選出された。この大会、わかりづらい名称はどうにかならなかったのかとも思うが、東アジアサッカー連盟主催の国際大会で2年ごとに開かれる。今年は日本で開催され、中国、韓国、香港と対戦。時期的に欧州組の選手たちを呼ぶことができないので、ニッポン代表は国内組中心の編成で、実質的にB代表みたいな感じ。初代表の選手はGKの鈴木彩艶(浦和)、DFの小池龍太(マリノス)、大南拓磨(柏)、MF/FWの水沼宏太(マリノス)、 野津田岳人(広島)、西村拓真(マリノス)、満田誠(広島)、町野修斗(湘南)、細谷真大(柏)、藤田譲瑠チマ(マリノス)。Jリーグを熱心に観ている人以外には「だれ?」って感じのメンバーかも。
●で、近年は代表選手が本当に少なかったマリノスだが、今回7名も選ばれたんすよ! どうしたのか、森保監督。まあ、今は首位に立っているし、かつての川崎勢の多くが海外に行ってしまったので、そういう巡り合わせなのか。以下、マリノス勢について一言ずつ。守備の柱、畠中槙之輔が久々に代表復帰。小池龍太は万能サイドバック。右も左もボランチもできる。この選手、なんとJFLからキャリアを出発させて、J1までステップアップし、さらにベルギーを経由してマリノスにやってきた。水沼宏太は右サイドからの正確なクロスボールが武器。お父さんは日産自動車~マリノスを長く支えた大スター、水沼貴史。息子はマリノスからキャリアをスタートさせたが、すぐには才能を開花させられず、栃木、鳥栖、東京、セレッソ大阪と渡り歩いて大きく成長。10年ぶりにマリノスに帰還し、32歳のベテランになった今、ついに代表に選ばれた。泣ける。
●宮市亮は10年ぶりのサプライズ招集。若くして将来を嘱望されながら、長く怪我との戦いを強いられてきた苦労人。マリノスでの先発試合数はそう多くはないと思うが、プレイスタイルは円熟味を増している。フォワードの西村拓真は現在のイチオシ。トップもトップ下もできるが、トップが適していると思う。CSKAモスクワ、ポルティモネンセでもまれて帰国。ボールを持ったらまずは自分でシュートに持ち込むことを第一選択肢として考えるタイプのストライカー。岩田智輝はボランチ、センターバック、右サイドバック、どこでもできる守備のオールラウンダー。ボランチの藤田譲瑠チマは技術の高さと視野の広さが魅力で、まだ20歳とは思えない落ち着きがある。5月に当欄で「遠からず代表に呼ばれるのでは」と書いたが、こんなに早く呼ばれるとは。
July 14, 2022