February 8, 2023

入試問題利用報告

●拙著を入試問題に利用したという報告がメールで届いた。これが本を書いている人たちの間でしばしば話題になる噂のアレか! 著作権法上、本の一部を入試問題に使用する際に著者の許諾は必要ない。これはもっともな話で、入試問題という性格上、事前に知らせようがない。ただし、過去問題を学校説明会等で配布する場合は著作権法で認められた使用範囲を超えるので、許諾が必要になる。そこで、入試問題に使ったという事後報告とともに、次年度での過去問題の配布の許諾が求められた次第。もちろん、かまわない。
●使用されたのは「クラシック音楽のトリセツ」(SB新書)の一部で、なんと、ある私立中学校の国語の入試問題。ということは、小学6年生が解く問題なのか! 小学生でも理解できる文章を書けている証なのだから、喜ばしいことである(難しい言葉には注釈が付く)。実際に使用された試験問題も送られてきたので、一応、自分でも解いてみようかなと思って問題を読んでみたが、なかなか手ごわい。今どきの小6、優秀すぎる。「本文中の筆者の考えと共通する内容を以下の選択肢から選びなさい」みたいなタイプの問題には考え込んでしまった。文の正しい読み方はひとつではないし、決して著者が「正解」を知っているわけではないのだと実感する。
●あと、問題を作成する先生方の苦労は大変なものだとも思う。毎年のことなのだから、頭が下がる。