●14日は「調布国際音楽祭2023 One Melody for All」の記者会見。対面とリモートのどちらでも参加可能な形式だったのでリモートで。直前まで都心で別件が入っていたのだが、近場に個室ブースを見つけられず、すぐそばにあったカフェに飛び込んでPCを開く。これだと自分はしゃべれないので質疑応答には加われないが、聞くだけでもと割り切って参加。
●BCJの創設者である鈴木雅明さんが調布在住というご縁から始まったこの音楽祭も今年で11回目。昨年の第10回はコロナ禍にありながらも、これまでで最多となる約1万名の来場者を記録したそう。会見には音楽祭エグゼクティブ・プロデューサーの鈴木優人さんとアソシエイト・プロデューサーの森下唯さんらが登壇。今年は One Melody for All をテーマに掲げ、街の音楽祭としてあらゆる人々と音楽を共有したいという願いが込められる。期間は6/24(土)から7/2(日)まで。グリーンホール大ホールおよび小ホール、文化会館たづくり くすのきホール・むらさきホール・エントランスホール、せんがわ劇場、深大寺他が会場となる。
●プログラムは多彩。オープニングコンサートは鈴木優人指揮読響で「銀幕を彩る名曲たち」。ジャン・チャクムル独奏によるモーツァルトのピアノ協奏曲第21番、鈴木優人が「メンデルスゾーンのいちばん愛する作品」という交響曲第3番「スコットランド」他。バッハ・コレギウム・ジャパンは佐藤俊介のヴァイオリンとともにヴィヴァルディ「四季」を二日間にわけてバッハの作品とともに演奏。こちらも指揮は鈴木優人。室内楽では川久保賜紀×佐藤晴真×松田華音のトリオによるチャイコフスキー「偉大な芸術家の思い出に」他。
●鈴木雅明指揮フェスティバル・オーケストラは、バッハの管弦楽組曲第2番(フルートに上野星矢)とベートーヴェンの「第九」を演奏。このフェスティバル・オーケストラは各パートの首席に名だたる名手をそろえつつ、これにオーディションに合格した若手演奏家たちが加わるという編成(公募あり)。ほかにも清塚信也をゲストに招いたガラ・コンサート(合唱・手歌にホワイトハンドコーラスNIPPONが加わる)や、櫻田亮のテノール、懸田貴嗣のチェロ、西山まりえのチェンバロによる「深大寺で聴く古のうた」、おんがくしつトリオなど、企画の幅が広い音楽祭になっている。鈴木優人さんの「毎年新しい花火を打ち上げるつもりで」臨んでいるという言葉が印象に残った。
February 16, 2023