April 27, 2023

小泉和裕指揮東京都交響楽団のメンデルスゾーン

●26日は東京芸術劇場で小泉和裕指揮東京都交響楽団。平日14時開演の定期演奏会Cシリーズ。プログラムはオーソドックスな序曲+協奏曲+交響曲セットで、ヴェルディのオペラ「運命の力」序曲、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調(金川真弓)、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」。お目当ては金川真弓のソロ。前回、同じ都響で弾いたバーンスタインのセレナードがすばらしい名演だったが、今回も見事。鮮やかな技巧と雄弁さ、明るく華やかな音色を堪能。健康的なメンデルスゾーン。ソリストアンコールはなし。後半の「スコットランド」は流麗で推進力に富んだ演奏。指揮ぶりも含めて、かつてのカラヤンの美学をほうふつとさせる。オーケストラはバランスよくたっぷりと鳴り、爽快。
●都響の平日昼のシリーズ、なかなか足を運ぶチャンスがなかったのだが、今回行ってみて納得。お客さんがよく入っている。平日14時開演って人によっては理想的な時間帯なんだと思う。ざっくり16時に終わって17時に帰宅と考えると、帰宅ラッシュの前に帰れるし、夕飯の準備にも支障がない。リタイア層、ハーフリタイア層であれば、街が若者やファミリー層で混雑する週末より平日のほうが出かけやすいだろう。先日、週末のN響定期で若者たちの姿を大勢見かけたけど、オーケストラの聴衆も曜日や時間帯でぜんぜん違ってくるのだとあらためて実感。