May 24, 2023

ガンバ大阪vsマリノス サポーターたちの無言の抗議 J1リーグ第14節

●昨日の記事はAIによる音楽評論だったが、今日はAIではなくワタシ自身が書くサッカーの話題だ。現在、J1リーグでは神戸が予想外の強さでトップを走っている。マリノスは現時点で2位。昨季から大幅に戦力ダウンしていることを考えれば、上出来だろう。週末にはアウェイでガンバ大阪と戦い、退場者を出すなどかなりの苦戦を強いられたものの、ガンバ 0-2 マリノスで勝利。序盤からガンバが激しいプレスで襲いかかり、ボールを奪ってどんどん前に攻める。マリノスのサイドバックやボランチが次々とプレスの餌食になり、まるでビルドアップできない。ガンバはとても最下位とは思えないプレイ強度。
●劣勢が続き、これではプレイスキックくらいしかチャンスはないだろうと思ったら、前半37分、永戸のコーナーキックから中央で西村が頭で合わせて先制ゴール。後半、松原が2枚目のイエローカードで退場するも、後半34分、距離のあるフリーキックで、永戸がミラクルなブレ球を蹴ってスーパーゴール。これは年間ベストゴール級のスペクタクル。終盤はガンバの勢いも落ち、ひとり少ないマリノスが攻めるという、マスカット監督らしい強気の展開になった。
●で、この試合なのだが、アウェイなのに中継ではなぜかマリノスの声援ばかりが聞こえてくる。実はガンバ大阪のサポーター連合が応援のボイコットをしていたのだとか。ガンバのような名門クラブが最下位に低迷し、J2降格の危機にあるのだから、サポーターたちが黙って見ていられないのはわかる。が、応援ボイコットというのはどうなんすかね。マリノス側から見ると、アウェイなのにアウェイ感があまりなかったわけで……。スタジアムに詰めかけたサポーター連合以外の一般のファンがどう感じたのかも気になるところ。25年ぶりの5連敗が決まった試合後、ガンバの選手たちとポヤトス監督はゴール裏に向かい、サポーターたちと話し合いを行った。キャプテン宇佐美貴史は涙を流しながらサポーターと握手したという。ファンあってのプロスポーツではあることはまちがいないが、考えさせられるシーンではある。選手への重圧はどこまで許されるのか、選手と集団的サポーターとの距離感はどれくらいがよいのか、等々。
●ところでガンバのゴールキーパーはベテラン東口だった。今季先発の座を奪ったかと思われた谷晃生はベンチに座っている。そしてガンバでは3番手と目されている一森純を、マリノスはわざわざローンで獲得して正ゴールキーパーとして起用しているのだ。少し不思議な感じもするが、求めるプレイスタイルの違いということか。なお、契約上、一森はガンバ戦に出場できないので(ローンだとよくあるパターン)、マリノスは大ベテラン飯倉を先発させ、ベンチにオビを置いた。飯倉は一森の控えであり、オビは控えの控えという扱いなのだ。マスカット監督はそれほど一森を買っている。