●さて、遅まきながら12日のニッポンvsトルコ代表戦も振り返っておこう。開催地はベルギーのゲンク。先に行われたドイツ代表vsニッポン戦は、ドイツの求めに応じて招待された試合だった。ニッポンには1億円+渡航費のギャラが支払われたと言われている(ワールドカップで勝ったおかげ)。が、貴重な代表ウィークなのだから、2試合戦いたい。そこでニッポンはそのままヨーロッパに残って対戦できる相手として、トルコを選んだ。この週、欧州各国はEURO予選を戦っているのだが、トルコはグループが奇数であるためお休みということで可能になった。だから、こっちの試合はキリンチャレンジカップの扱いで、スタジアム内の広告も日本のテレビ視聴者向け。ちなみにトルコ代表との対戦は、あの2002年のワールドカップ日韓大会で決勝トーナメント1回戦で対戦して以来。あのとき中田浩二が無駄にコーナーキックをプレゼントしてしまい、なんかイヤな流れだなあと思ったらそのコーナーから失点したんだよな……あっ、テレビ中継の解説が中田浩二だ。これ、わざと?(いやいや)
●ニッポンは選手をほぼ全とっかえ。ドイツ戦からひとりだけ変わらなかったのが、左サイドバックの伊藤洋輝。実は完勝のドイツ戦で唯一もうひとつだったのが伊藤洋輝で、これは「追試」なのかなあと思った。というわけで、メンバーはフレッシュ。GK:中村航輔(→シュミット・ダニエル)-DF:毎熊晟矢(→橋岡大樹)、谷口彰悟、町田浩樹(→冨安健洋)、伊藤洋輝-MF:伊藤敦樹(→遠藤航)、田中碧-堂安律(→伊東純也)、久保建英、中村敬斗(→前田大然)-FW:古橋亨梧。攻撃の中心は完全に久保。トップ下で躍動。今の代表では右サイドの伊東は完全にエースなので、ベストメンバーでは久保が右サイドの控え扱いだが、久保は中央でも生きる(それはそれで鎌田のライバルになるわけだが)。
●前半、浦和の伊藤敦樹がワンツーから切り込んで先制ゴール、さらに久保の強烈シュートをキーパーが弾いたところに中村敬斗が決めて2点目、セレッソ大阪の毎熊のアシストから中村敬斗がふたたび決めて3点目。なんと、前半で3点をリード。できすぎ。しかし、そこからトルコに2点返されて、ドタバタに。ドイツ戦同様、リスクをとってキーパーからボールをつないでビルドアップするのだが、少しずつ精度が足りない。森保監督は途中から伊東、遠藤、冨安ら実力者たちを投入してチームを落ち着かせる。伊東がスピードでぶっちぎってPKをもらい、自分で決めて4点目が入って、ニッポン4対2トルコ。伊東はかつてのホームスタジアムでゴールを決めたことになる。よく点の入る試合だった。今のニッポンが史上最強だと思うけど、少し歯車が狂うと簡単に失点するサッカーではある。
●キーパーの中村航輔は負傷交代。柏時代とは別人のようなワイルドな風貌に変身して、ポルティモネンセで活躍している。今回はファンブルしたところを決められて失点してしまったが、実績からすると正守護神になっていい。
●伊藤洋輝、伊藤敦樹、伊東純也(途中出場)の三大ITOが実現。
September 14, 2023