●20日はサントリーホールでキリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィル。ついにこのコンビをライブで聴くことができた。プログラムはレーガーの「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」とリヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。同時代のドイツの作曲家の作品を2曲並べた趣向。で、この公演については別の媒体で書くことになっているので(←ウチじゃ珍しいパターンだけど、いっぺん言ってみたかった)、ここではブログ向けの書き方をする。
●ベルリン・フィル、すごっ! 超すごっ! もうありえないくらい、すごっ!(←語彙)。マジでびっくりした。こんな音、ほかのオーケストラじゃ聴いたことないし。いや、ラトル時代もすごかったんすよ、もちろん。でも久々に聴いて改めて思ったけど、やっぱりここの音は段違いだと思った。こんな柔らかくて芳しいレーガーを聴いたことないし、こんなに強靭で精緻な「英雄の生涯」も聴いた記憶がない。コンサートマスターは樫本大進。ため息が出るほどすばらしいソロ。輝かしい。
●同じ場所で前日にウィーン・フィルを聴いたばかりなので、両者の方向性の違いをあらためて感じる。ウィーン・フィルのわきあがる音楽の喜びも最高だけど、ベルリン・フィルのアスリート的な完璧主義も最高。すごいところまで来てしまったな、オーケストラ芸術。いやー、ホント、ベルリン・フィル、すごっ! すごい、すごすぎる。もう「すごい」しか出てこないのだが、どうしたものか。
November 21, 2023