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February 5, 2024

アジアカップ2023カタール大会 準々決勝 イランvsニッポン

●史上最強とも呼ばれたニッポン代表だが、今回のアジアカップは幕を開けてみれば苦戦の連続、準々決勝でイランに敗れてベスト8で敗退することになってしまった。トーナメントに入ってからは一発勝負だし、最強のライバルとの対戦だったので負けて不思議はないが、それにしてもベスト8で敗退とは早い。負け方もよくなかったので、かなり悔しい。力及ばなかったというよりは、力を出し切れなかったという割り切れなさが残る。つまり、このイラン戦は「名勝負」じゃなかったんすよ。だって、後半48分っていうタイミングで、ゴール前での競り合いからこぼれた浮き球にセンターバックのふたり(板倉と冨安)がお見合いして、これを拾われたところからPKを与えて負けたわけで。結局、今大会、テレビ中継があった2試合はどちらも負けたのでは。
●悔しいけどメモっておく。先発はGK:鈴木彩艶-DF:毎熊、板倉、冨安、伊藤洋輝-MF:遠藤航、守田(→浅野)、久保(→南野)-FW:堂安(→細谷)、上田綺世、前田大然(→三笘)。前の試合から復帰した三笘はベンチに置き、左サイドに前田が大会初先発。前田の猛烈なプレスは効きまくっていた。前半はイランの強度に対してニッポンが技術と連動性の高さで対抗し、強豪相手にかなりやりたいことはできていたと思う。前半28分にワンツーでゴール前に抜け出した守田がシュートを決めて先制。しかし、後半はイランの長いボールに大苦戦。後半10分、モヘビの同点ゴールはアシストのアズムンが上手すぎたからまだいいとして、ロングボールでパワー勝負になるとニッポンは防戦一方に。後半22分、前田と久保を下げ、三笘と南野を入れてバイタリティを回復させるはずが、かえって前線のプレスが効かなくなり、ボールの収めどころもなく、ひたすら耐える展開になってしまった。もういつ失点してもおかしくない状況がずっと続いた結果、アディショナルタイムに最初に述べたようなお見合い→PKで逆転負け。イラン 2対1 ニッポン
●一昔前なら「やっぱりパワー勝負にニッポンは弱いね」でおしまいだが、今の選手たちは欧州で日常的に怪物的なパワーを持った選手たちと戦っている。ロングボールにはボールの出しどころにプレッシャーをかけたいが、中二日、後半から出足が鈍ったということなのかもしれない。相手も中二日、ニッポンのシンプルなアーリークロスにフリーの上田が頭でシュートする惜しい場面もあった。ガス欠のときにどう戦うかという意思統一がほしかったとも思うし、交代策が失敗したときに延長戦を考えずに次の手を打つべきだったのかもしれない。まあ、結果論ならなんでもいえる。最後の「お見合い」を耐えきって、延長戦に入るときに森保監督はミーティングでプランを伝え、意思統一を図り、必要な交代策を施すつもりだったのかもしれない。それで勝っていれば名将だ。
●でも、今の時点の感想としては、森保ジャパンというひとつのサイクルが終わったのかな、同じ人物が長く監督を務めすぎたのかな、と思っている。