amazon
February 19, 2024

久石譲指揮新日本フィルのモーツァルト、ストラヴィンスキー

●16日昼は、すみだトリフォニーホールで久石譲指揮新日本フィル。平日昼間の公演だがチケットは完売。プログラムは前半に久石譲作曲の I Want to Talk to You - for string quartet, percussion and strings ‒(日本語表記は見当たらず)、モーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」、後半にストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。なのだが、些細なアクシデントが原因で遅刻してしまい、一曲目を聴き逃してしまった……。なんという失着。いちばんの聴きものの自作自演だったのに。かなり気落ちしてしまう。が、2曲目のモーツァルトの「ジュピター」はそんな落ち込んだ気分を吹き飛ばしてくれるような快演。速めのテンポできびきびと進む筋肉質でエッジの立ったモーツァルト。今の時代のモーツァルトだと感じる。第1楽章の最初の一音から気迫が伝わってくる。休憩後の「春の祭典」も推進力があって、パワフル。重量感のある響きを押し出しながら、一気呵成に突き進んだ。
●以前、DGのステージプラスで久石譲指揮ウィーン交響楽団のライブを観た話を書いたが(参照)、そのときはオール自作プログラムで交響曲第2番、ピアノの弦楽器のための「ムラーディ」(青春)、交響組曲「もののけ姫」他というプログラムだった。6月に久石譲はシカゴ交響楽団でも自作プログラムを指揮するそうで、そちらは交響曲第3番「メタフィジカ」と「ハウルの動く城」より交響的変奏曲「人生のメリーゴーランド」、交響組曲「もののけ姫」というプログラム。純音楽作品と映画音楽の組合せになっている。