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April 12, 2024

豊田市美術館 「未完の始まり:未来のヴンダーカンマー」展とコレクション展

豊田市美術館
一昨日に書いたように、7日は日帰りで豊田スタジアムに遠征したのだが、試合の前に豊田市美術館に足を運んだ。これは2年前の遠征時とまったく同パターンで、豊田市美術館の展覧会スケジュールと名古屋グランパスのホームゲームが重なる日程を選んだのだ。豊田スタジアムの豪勢さにも圧倒されるが、同様に豊田市美術館もぜいたくな空間で、この街の充実した文化資本に驚嘆せずにはいられない。

豊田市美術館 「未完の始まり:未来のヴンダーカンマー」 ガブリエル・リコ 「頭のなかでもっとも甘美な」
●で、企画展は「未完の始まり:未来のヴンダーカンマー」展。70年代後半から80年代前半生まれの5人のアーティストたちの作品が集められている。5人の国籍はさまざま。上の写真はメキシコのガブリエル・リコによる「頭のなかでもっとも甘美な」。手彩色によるセラミック製。メキシコ的な色彩感と土の香りにポップさが一体となった作品がいくつか。ほかにリゥ・チュアン、タウス・マハチェヴァ、田村友一郎、ヤン・ヴォーの作品。全体に映像作品多め。

豊田市美術館 コレクション展
●企画展の規模はそれほど大きくはなく、コレクション展と新収蔵品展のほうがより時間をかけて見ることになる。コレクション展の一角には、上のように肖像画が一面に集められている場所があって、ここにクリムトやシーレ、藤田嗣治、奈良美智、イケムラレイコらの作品が集中展示されている。充実したコレクションを一定の「編集」センスにもとづいて並べる。なんというか「全部盛り」感が強烈。

豊田市美術館 エゴン・シーレ 「カール・グリュンヴァルトの肖像」(部分)
●上記のなかの一枚、エゴン・シーレの「カール・グリュンヴァルトの肖像」(部分)。

豊田市美術館 庭園
●あと、庭がすごいんすよ。広々としていて、たまたま桜も満開で、ベンチもあってのんびりできる。日曜日なのにぜんぜん混んでいない。これが都内にあったら、とてもこうはいかない。快適。
●最寄り駅は豊田市駅ないし新豊田駅。駅から見ると豊田市美術館は南西、豊田スタジアムは東で、方角がぜんぜん違う。美術館からスタジアムまでは徒歩で30分ほど。歩きたくない場合は、いったん駅に寄って路線バスを使う手もある。前回はタクシーを使ってワープしたのだが(この美術館にはタクシー乗り場がある)、今回は歩いた。やはりサポ集団に交じって歩いたほうが気分はあがる。