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May 5, 2024

ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2024

ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2024 ホールA
●5月3日から5日にかけて、東京国際フォーラムを中心にラ・フォル・ジュルネTOKYO2024が開催。今年、地下のホールEが復活してお祭り感が戻った。やっぱりあの場所でなにかやってないとラ・フォル・ジュルネらしさがない。有料公演の会場はホールA、C、D7、G409。G409が復活(今回は行ってないけど)。
●いくつか聴いた公演のなかから特に印象に残ったものを。感心したのは5日のキッズのためのオーケストラ・コンサート(ホールC)。横山奏指揮群馬交響楽団で、司会と歌が塚本江里子。伊福部昭の交響ファンタジー「ゴジラvsキングギドラ」から「ゴジラ」、外山雄三の管弦楽のためのラプソディ、ホルストの日本組曲、文部省唱歌「こいのぼり」、普久原恒勇作曲・吉川安一作詞「芭蕉布」、伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」から第3楽章。日本を題材とした名曲集としてふつうに大人が楽しめて、なおかつ子どもをひきつけることができるプログラム。そして塚本江里子さんの司会がすばらしすぎる。「ポンキッキーズ」第11代目歌のおねえさんなのだとか。子どもたちに向けた語りが巧みで、飽きさせない工夫が感じられる。指揮の横山さんも子どもに対する接し方が上手。これは3歳以上入場可で、0歳児コンサートとはまた違った可能性を感じる(それでも泣いている子どもはいる、もちろん)。大型スクリーンの使い方なども含め、すべてにおいてキッズコンサートとして洗練されており、ノウハウの蓄積を感じる。
●ちなみに外山雄三のラプソディといえば八木節であり、八木節といえば群馬。群馬交響楽団によるオーセンティックな演奏の実現だ!
●3日のマリー=アンジュ・グッチのソロ(ホールC)はスクリャービンのピアノ・ソナタ第5番、ラフマニノフのショパンの主題による変奏曲、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第6番「戦争ソナタ」という、LFJにしては重いプログラム(70分あったうえにアンコールまであった。ラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲より)。ホールCはピアノ・ソロ向けとはいいがたいところもあるのだが、それでも充実。プロコフィエフの6番の躍動感と諧謔性が聴きもの。あとは5日のエル=バシャと若いエルミール弦楽四重奏団(ホールC)。最初に四重奏でウェーベルンの緩徐楽章を演奏して、それからシューマンのピアノ五重奏曲。白熱してスリリング。ぱっと盛り上がってすっと終わるのがLFJのいいところ。
●天候に恵まれたのもよかった。ネオ屋台村のMIKAバインミーがおいしくて、2回食べた。
●今回も当日配布プログラムの曲目紹介原稿をいくつか書いた(無署名原稿)。