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May 10, 2024

「炒飯狙撃手」(張國立著/玉田誠訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)

●完全にタイトルに釣られて読んでしまった、「炒飯狙撃手」(張國立著/ハーパーコリンズ・ジャパン)。いや、これスゴすぎるでしょ、「炒飯狙撃手」ってタイトル。内容を確かめるまでもなく、買うしかない。そして読んでみたら、たしかにめちゃくちゃおいしそうな炒飯を作る凄腕スナイパーの話だった。といっても、コメディ成分はなくて、中身は完全にスナイパー小説。イタリアの炒飯店で腕を振るう台湾の潜伏工作員が、ローマで標的の東洋人を射殺するが、逆に何者かに狙われてしまう。この炒飯スナイパーと、まもなく定年退職を迎える台湾のベテラン刑事のふたりが主人公。背後に巨大な陰謀あり、謎の組織あり、同じスナイパーだった昔の恋人あり、男と男の友情あり、家族の物語あり、アクションシーンありと、もりだくさんのエンタテインメント。
●で、肝心の(?)炒飯についてはそんなに出番は多くないのだが(片手で中華鍋を振りながらもう片手でライフルを撃つみたいなアクションはない)、このイタリア在住の台湾人スナイパーは炒飯にサラミを使うのである。

 サラミを刻んで卵とご飯と一緒に炒めるというアイディアは、マナローラで思いついた。チャーシューが見つからず、かといってイタリアの生ハムの味はチャーハンに合わない。思いつきで、イタリアの老人たちの大好物であるサラミを使ってみたところ、これがあたった。

●手に入りやすい材料で作るというのは納得。ワタシは炒飯にサラミを入れようとは思わないが、いつもベーコンかオイルサーディン缶の二択(この両者はパスタにも使う)。炒飯は常備してる食材だけで作りたいので、チャーシューの出番はない。ネギはどこのコンビニでも売ってるような冷凍刻みネギで済ませる。手抜きしか考えていないが、おいしい。卵とご飯があればいつでも作れる。まあ、お店の炒飯みたいにパラパラしたのは作れないんだけど。って、なんの話だっけ?

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