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June 12, 2024

ニッポンvsシリア@ワールドカップ2026 アジア2次予選

ニッポン!●ワールドカップ2026のアジア2次予選最終戦はホームでのシリア戦。すでに最終予選進出を決めているニッポンにとってはさまざまなテストをするチャンス。予想通り、前節ミャンマー戦から先発を9人入れ替え、スタートの布陣は3バック。3-4-2-1というか3-2-4-1というか、ウィングバックが高いポジションをとる攻撃的な3バック。この2連戦で森保監督が掲げたテーマ。
●どちらかといえば、この日のチームがAチーム、ミャンマー戦がBチーム。エディオンピースウイング広島での開催で、森保監督にとっては広島への凱旋。キーパーは地元広島の大迫。3バックに冨安、板倉、町田が並び、ボランチに遠藤航と田中碧、ウィングバックは左に中村敬斗、右に堂安。両サイドとともフォワード調の選手を入れて、サイドバック型の選手がいない。これに2シャドーの形で南野と久保、ワントップに上田綺世。かなり攻撃的。攻めれば強いが、守勢に回れば脆そう。が、序盤から一方的にニッポンが攻め続けて、スペクタクルの連続。前半13分、中村のドリブルで左サイドを崩して、クロスに上田が頭で合わせて先制。さらに19分、堂安の個人技で2点目。22分に久保のスルーパスが相手の足に当たってオウンゴール。あっさりと3点のリードを奪って、試合は決まった感。前線の選手たちのパス回しがスムーズ、ドリブル突破も効果的。
●シリアの監督はアルゼンチン出身の往年の名匠クーペル。かつてインテルミラノやバレンシア、マジョルカ(大久保嘉人が在籍していた頃)で指揮を執っていたが、その後は各地を転々としていたようで、以前、ウズベキスタン代表監督としてニッポンと対戦したこともあった。今回のシリア代表の先発メンバー11人中、なんと6人がアルゼンチン出身の選手なのだとか。風貌も名前も中東らしくない選手が多数。多様なルーツを持った選手が集まるのは今やどこの国の代表でも普通のことだが、これは多様性というよりは、むしろアルゼンチン色という均一性に傾いている。
●後半、森保監督は3バックから慣れた4バックに変更。前の試合に続いての先発になった中村敬斗を下げて、伊藤洋輝を投入して、バックラインが冨安、板倉、町田、伊藤に。遠藤がアンカーに入って4-1-4-1。前半に比べるとボールが回らなくなったが、どうなのかな、こちらのほうが守備はできると思う。前半の3バックは強い相手に機能するのかどうか。その後、鎌田、相馬、川村拓夢、キーパーの谷晃生を投入。最近、森保監督にサイドバック扱いされている相馬だが、この日は左サイドのアタッカーとして躍動、運動量も豊富で攻守にわたって活躍。自らが得たPKを自分で決めて4点目。これはぜったいに自分で蹴るという決意を感じた。終盤に南野も決めて、ニッポン 5-0 シリア
●これでシリアは3位に沈み、代わってミャンマーに勝った北朝鮮が2位で最終予選進出。1試合、試合放棄しているのに2位とは。別のグループに目を向けると、中国とタイが勝点でも得失点差でも並んでいたが、当該チームの成績で中国が2位で最終予選進出。そもそも最終予選に進出する国が18か国もあるので、ここからが本番という気も。この予選形式、もう少し簡潔にならないものかとは思う。