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June 25, 2024

チョン・ミョンフン指揮東京フィルの「トゥランガリーラ交響曲」

●24日はサントリーホールでチョン・ミョンフン指揮東京フィル。東フィルはこの6月に第1000回の定期演奏会を迎えて、この日が第1001回。プログラムはメシアンの「トゥランガリーラ交響曲」(トゥーランガリラ交響曲)のみ、休憩なし。遅刻すると大変なので(電車はいつ止まるかわからない)、かなり早めに到着。チケットは完売だった模様。ピアノに務川慧悟、オンド・マルトノに原田節で万全の布陣。ピアノを協奏曲と同じように中央に配置、鍵盤楽器はみんな最前列に並べる方式。おかげでピアノがよく聞こえる。大音量にマスクされるような場面でも、「こんなに弾いてたんだ」的な発見あり。演奏は壮麗鮮烈。ここぞという場面での凄まじい大音響にはたじろぐほど。「トゥランガリーラ交響曲」を聴いたのは久々だけど、いろんな要素が渾然一体となって生み出す豊かさ、過剰さに圧倒される。「春の祭典」に思いを馳せる。楽器配置から協奏曲的な性格も。オンド・マルトノの音色に慈しみを感じる。
●終曲の前だったかな、マエストロが指揮台上で屈伸運動みたいな動作をしていた。
●チョン・ミョンフンには若い頃にオペラ・バスティーユ管弦楽団を指揮して、作曲者お墨付きの「トゥーランガリラ交響曲」をDGに録音している。そういう意味では切り札的なレパートリー。ウチにもCDがある。今この録音を聴き直して確かめようとは思わないけど、たぶん、この日の音楽はもっと重厚で、巨大。
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●決して文庫化されることがないと言われ続けてきた歴史的名作、ガルシア・マルケスの「百年の孤独」がいよいよ明日、新潮文庫から発売されるようだ。再読するにあたりこれ以上の好機はないと思い、もう2か月も前にamazonで予約注文したのだが、心のどこかで実際には発売されないのではないかという疑いを抱いていた気がする。発売前に重版も決まったとか。